浦戸諸島でフィールドワーク

5月10日(土)に、「くらしのデザイン実習Ⅱ」の学外研修として浦戸諸島でフィールドワークを行いました。
浦戸諸島は松島湾の湾口部に位置し、桂島、野々島、寒風沢島、朴島の4つの有人島と、大森島、漆島といった多くの無人島からなります。

浦戸諸島へは塩竃港から有人島4島を結ぶ定期船が運航されており、本土に一番近い桂島まで30分ほどで到着します。当日、学生たちは4~6名のグループに分かれて事前に決めた工程や調査目的に沿って島々を歩きました。地形、植生、家並みや信仰物などを観察しながら、写真を撮ったり気づいたことを熱心に書き留めたりする姿がみられました。

寒風沢島の日和山展望台。
この日はあいにくの曇り空でしたが、晴れていれば寒風沢集落や周辺の海のようすを一望することができます。寒風沢島は江戸時代、仙台藩の年貢米などを江戸へ運ぶための港として栄えました。山頂にある「十二支方角石」は、かつて船乗りたちが天候観測に用いたものです。直径45㎝という大きさは日本に現存する方角石の中でも大きく、当時の繁栄をうかがうことができます。

野々島のボラ。
ボラとは浦戸諸島の島々にみられる洞穴のことで、凝灰岩などの柔らかい岩質の岩肌を掘ってつくられています。700年前には存在していたといわれ、現在は資材置き場などに利用されています。

今回のフィールドワークは、現地でさまざまなものを観察をしたり、出会った方との交流を通して、浦戸諸島の歴史や現在のくらしについて学ぶ貴重な機会となりました。

非常勤助手

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